小田急線が嘗てあった町田手前の牧場の辺りを過ぎると川と線路を鉄橋で越える。川は境川だ。狭い川幅の割に水量が多く、両岸がしっかりと堤防で囲われていることから自然の川とは思われず、農業用水として作られた用水路なのではないかとさえ思われる。
線路は横浜線だ。50年間この景色を眺め続けているので、風景はその間にかなり変わってきている。初めて横浜線を見たのは小学校低学年の頃で、その頃横浜線は単線で、まだ時々貨物を運ぶ蒸気機関車を目撃することがあった。それが何時の間にか電化、複線化され、国鉄・原町田駅は小田急線・新原町田駅からはかなり遠い位置にあったのが、連絡通路で結ばれどちらも町田駅となったのだった。