norimakihayateの日記

バーチャル旅日記からスタート。現在は私の国内旅行史に特化しています。

今江祥智・山の向こうは青い海だった

f:id:norimakihayate:20140718090447j:plain

 昨日は柳井港から出発して、田布施というところまできた。

 

 ずっと広島を歩いていると思っていたが、何時の間にか山口県に入っていた。何時からかと調べ直すと岩国ひとつ手前の和木駅辺りからもう山口なのだった。山口と言えば高杉晋作を話題にしなければならない気がする。高杉晋作というと次の二つの句が浮かんでくる。

 

 面白きこともなき世を面白く棲みなすものは心なりけり

 なにをくよくよ川端柳 水の流れをみて暮らす

 

 最初のものは高杉辞世の句と言われている。二つ目は都都逸だが、高杉晋作作と言う説と坂本竜馬作という説とがあるようだ。まあ、都都逸だから誰の作というより、当時の流行でいろんな人が唄っていたのかもしれない。

 

 このふたつの句を知ったのは小学校の最終学年の時だった。担任が新任教師のSという人で、授業の合間に児童文学書を朗読してくれた話の中に出てきたのだった。それが今江祥智という人の「山の向こうは青い海だった」という作品だ。以来、児童書ではあるが、ずっと愛読書となってきた。今江祥智の作品は私だけでなく、兄弟の間でもずっと愛読されてきた。

 

 高杉晋作という人を知ったのもこの本が最初だった。中でも好きだった本に出てくるエピソードに、子供の頃自分の心を鍛錬する為に刑場に仕置きを見に行ったというのがある。武士たるもの、いついかなることがおころうとも、おどろかぬ心構えが肝要である。その心構えをする為に刑場へ出掛けたというのだ。このエピソードに刺激されたからか、子供の頃から注射を受ける時に、自分の皮膚に針が刺される瞬間まで目を逸らさないということをずっとやっていた。