6月の初めに幼年期にとても世話になったK神父の訃報を聞く。近年は築地本願寺の傍の聖路加病院かその近辺の修道院で療養入院をしていると風の噂で聞いていたので何時か訪ねてみようと思っていた矢先だった。
葬儀の場所は目白にある関口という場所にある東京カテドラル聖マリア大聖堂とのこと。有名なホテル椿山荘のすぐ隣あたりだ。
東京カテドラルは小学校高学年の頃、建造されてその献堂式の日に参加したがそれ以降訪れたことはなかった。設計は東京オリンピックで使われた代々木体育館などを造った丹下健三だった筈だ。建造の記念の大聖堂の独特の形のプラモデルを貰ったことをよく覚えている。
大凡の場所は知っていたが最寄駅などは知らなかったのでネットで経路を調べていく。総武線で飯田橋に出て少し歩いて有楽町線に乗り換え江戸川橋駅から急坂を歩いて昇った。初夏に入っていて礼服で坂を登ったので相当汗を掻いたようだ。
東京大司教区所属の神父だったので司式はK大司教が執り行い大勢の東京教区の神父による合同司式だった。
出棺の際には出口の傍に立っていたので、霊柩車が出るのを見送ってから一番に教会を出たが、知り合いには一人も出遭わなかったようだ。