エクスの街を散策した後、再び噴水のあるロータリーに戻ってきてハイヤーに乗り込む。ここからは1時間ほど掛けてアヴィニョンに戻ることになる。
実は当初の計画ではプロヴァンスではアヴィニョン、ポンデュガール、レ・ボー、マルセイユ、エクスの他にアルルとオランジュを訪れるつもりでいた。しかし計画外の眼鏡を直す為に約一日、アヴィニョンに留まらずを得なかった為にアルルとオランジュは諦めざるを得なかったのだ。
アルルではゴッホの絵のモデルになった跳ね橋を観てみたかった。過去のブログでも書いているが、ゴッホはビュッフェと並んで私の大好きな画家の一人だ。印象派の絵に惹かれるようになったきっかけの絵がゴッホの跳ね橋だった。小学校高学年の時に日本で初めてミレ―の展覧会があって、それを記念して小学校で西洋絵画の複製の頒布会が開かれた。その時に買った複製画の一枚がこのゴッホの跳ね橋だったのだ。
オランジュでは古代ローマの円形劇場が観てみたかった。アルルにもローマのコロッセオに似た円形競技場があって、ごっちゃになりがちだが、オランジュのものはアルルやローマのものより規模が小さいのだが、ステージにあたる場所の背景にある壁の中央に皇帝アウグストゥスの石像があって、その威容を示している。それが観てみたかったのだった。