2021年はハント症顔面麻痺のリハビリで始まったような年で、コロナ禍もまだ勢いの衰えは見せていなかったので外出は専ら近隣の徒歩での散歩だけだった。それでも4月には漸く両瞼とも自力で開閉出来るようになり、聴力もほぼ両耳同程度には快復したので妻の同伴なしで散歩出来るようになった。
自然と近隣を独りで散歩する機会も多くなり、散歩道も定まってくると沿道に自生している食用植物に目がいくようになる。最初に目にしたのは桑の実だった。熟してくるにつれ、ルビーのような赤から黒褐色に変化してゆく。ネットを検索してマルベリー酒を造る方法を発見した。
次に目にしたのは野生の胡桃だった。最初雄花を発見して何という植物だろうとネットで調べて胡桃であることを知った。それから数週間後には青い実が生り始めた。一度気づくと散歩している川沿いには同じ胡桃の樹があちこちに生えていることに気づく。