親子ふれあい合宿に参加し始めた頃、同じ市が主催するものだったが体験宿泊施設とは別の県営キャンプ場を利用しての親子ふれあいキャンプの募集があってそれにも参加してきた。
市内から車で２０分ほど山間に入った場所にあって、駐車場からは更に２０分ほど徒歩で登らねばならないところにあった。ふれあい体験宿泊施設のあった場所からは尾根を隔てて一山裏側といった場所だった。
キャンプ場は中央に管理棟があってその奥の山の斜面にコテージが十数棟ぐらい建っていた。ここの共同炊事場でカレーを作り、夜はキャンプファイヤをやってコテージに泊り、翌日午前中はすぐ傍を流れる渓流で石を拾ってきて絵具で色付けして動物や置き物に仕立てて品評会を行うというイベントだった。
青少年センタから派遣されていた指導員たちは子供の扱いに手慣れていて、キャンプファイヤや朝の体操などでは子供達も大いに盛り上がっていた。
それから十数年経って、同じ様な場所を日曜の朝などに習慣的に散歩する時期があった。（そう言えば、あのキャンプ場とはどの辺の位置関係にあるのだろう）と思いついて、地図を調べたがよく分からない。ところがある時、ふと毎週散歩に歩いてきて折り返す空き地のような場所が、なんと十数年前にキャンプ場の管理棟が建っていた場所であることに気づいたのだった。あまりに変わってしまっていて、何度も散歩に歩いていたのにずっと気づかずにいたのだった。
