靖国神社を出ると、今度は次の目的地の神楽坂へ向かうことにする。飯田橋駅への方向は軽い登り坂になっていて小山を越えるような感じだ。その小山の頂上付近にキリスト教系の学校がある。暁星学園という大きな時計台を備えたミッションスクールだった。地名は千代田区富士見と言うことから江戸時代からこの小山の上から富士山がよく見えたのだろう。今はビルに囲まれて富士山は全く見通せない。
坂を降りていく途中で東京警察病院という看板を見つける。どんなところか興味があって小説のネタに使えないかと外観の写真を撮った気がするのだが何故か残っていない。代わりに一台の警察官用のものらしい自転車の写真が残っていた。
白塗りの車体で昔風の鉄製のリンク式ブレーキが使われている。骨董品とも思えないので、警察官用自転車として古くから設計基準が定められていてそれに従って現代でも作っているのだろう。変速機だけが後付けらしく内装ギアが取り付けられている。荷台に取り付けられた鉄製の荷物入れは盗難を避ける為なのだろうが、異常なほど頑丈そうな蝶番が付いている。
何処にあったのだろうかとグーグル地図で調べてみても地図上に見当たらない。Wikipediaを観ると、ここを巡った２００８年の直後に中野へ移転したと書いてあった。移転直前の建物を目撃したのだったらしい。
