ゴルフ場が眺望出来る鉄条網の場所を更に登ると、暫くして林道の最高地点に出る。その場所の景色を見ていて、ふと９０年代の初め頃マウンテンバイクを初めて買ってこの場所まで登ってきたことがあるのを思い出した。この最高地点に自転車を置いてちゃんとした道ではない獣道のようなところを登っていったことを思い出してその場所を探りながら登ってみる。すると微かな記憶にある金網で出来たフェンスのある場所に出る。
小さな扉があって鍵は掛かっていないが、動物が越えられないように紐で縛ってある。その扉の奥は試験植林場になっている。９０年代に来た頃は膝くらいの高さしかない杉の苗だったものがもう人間の背丈を超える位の高さに成長していた。昔この試験植林場に入って見た時、植林場の反対側のフェンスの向こうから登山者の話し声が聞こえてきて、その奥に鐘ケ嶽というちょっとした山へ登る登山道があるのを知ったことを思い出した。
林道のほうへ戻ってきて最高地点から少し進むと「半谷石切り場跡」と記された石碑がみつかる。これも昔来た時の微かな記憶にあるものだった。
