上谷戸のバス停から入る山道とは別の山道への入り口が、少し南側の里山である広沢寺温泉というこちらもバスの終点になっている場所にある。
ここでも途中にY字路になった分かれ道があって、左はハイカーやロッククライミングをする人達が大勢登っていく。右は殆ど登っていく人も居ないのでこちらに登ってみた。
車一台がやっと通れるぐらいの細いつづら折りを登っていくとゲートがあってそこから先は施錠されていて車では林業管理者しか入れない。車を乗り捨て徒歩で更にあがっていくとトンネルの入り口に出る。
200mほど長さがあって遠くに小さな出口の明かりがぽつんと見える。心霊スポットのような場所で入るにはちょっと勇気が居る。途中にトンネル内の明かりは全くないのだ。
偶々その時、トンネルを抜けて歩いてきた老夫婦が居て安全らしいと分かったので勇気を出してトンネルに入ることにする。
トンネルの最後で出口の明かりが大きく見えてきた時はなんだかほっとした気持ちだった。山の神トンネルという名前の隧道だった。