御土居の上に昇ってみると今度は道真に所縁のあるという大きな欅の樹を見つける。立札に「御土居の大欅 東風（こち）」とあって、すぐに道真の句「東風吹かばにほひおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ」の句を思い出す。「な・・・そ」で挟むと否定を表すと高校の古文で習って、その後フランス語を学習した際に「ne （ぬ）・・・pas（ぱ）」で挟まれた動詞は否定形になると知って似ているなと思ったのを思い出す。
更には道真伝説で、一夜にして道真所縁の樹が空を飛んで遠くまで行ったという話があったが、この樹に関係があるのかなと思ったが、よくよく考えたらそれは梅の木の話だった筈で、九州の太宰府天満宮に在ったはずと思い出す。
そんな事を考えながら御土居の頂上にある遊歩道を歩いていた。
