講堂、金堂で国宝級仏像を堪能した後、東寺の中庭に出ると五重塔の近くに観光客が大勢列を為して群がっている。何だろうと近づいてみると、偶々五重塔の内部が開陳される日だったらしい。内部を観れるのは予約してある団体のみらしかったが、縄が張られた周囲の外側からは見れたので、扉が開けられたところを遠目には観ることが出来た。偶々箒で塔の周りを掃いていたおじさんから五重塔を落雷による火災から守る仕組みなどを教えて貰うことが出来た。避雷針などが無い大昔はどうしていたのだろうと思ったが、やはり雷の害からは逃れる手立ては無かったようで、何度か焼失して再検されているという。
東寺は何かの事で日本一だか世界一だったと思ったが、後で調べてみると木造建築では日本一の高さなのだという。高校の修学旅行の時や大学生の独り旅で京都を訪れたり通過したりする際に、京都駅の新幹線ホームから南側に必ず見えたのがこの東寺の五重塔だった。しかしいつしか京都駅南側にはホテルや大型商業施設のビルが建ってしまい、ホームから五重塔を観ることは叶わなくなってしまった。それに気づいたのは京都駅を出張で通過するようになる、会社に就職した後だった気がする。