温泉のある駅、水沼を出て桐生のほうへ戻る。わたらせ渓谷鉄道は水沼の先もずっとあって、最終的にダムのある畔まで行ける筈なのだが、この日はもうひとつ別に行きたいところがあったのだ。それは両毛線の藪塚という駅からちょっと歩いたところにある三日月村だ。笹沢佐保が原作で有名になったドラマ、木枯らし紋次郎の生まれた場所とされる所だ。ここに歴史の里という副題が付いたアミューズメントパークのようなもので、日光江戸村を小規模にしたような感じだ。
江戸時代の寒村を再現したようなものだが、意外と面白い。床が傾いた土蔵では異次元のような体験をすることが出来る。茶屋を再現したような店もあって、どぶろくと地酒の赤城山が呑める。何だったか干物を焼いたようなものを肴に出されたような記憶がある。店の女将によると、この店に入るだけの為に通ってくる常連客もいるとのことだった。帰り道にスーパーに寄って昼間呑んだ地酒、赤城山の小瓶を買ってゆく。