いよいよ北海道へ向けた旅に出る。北海道の何処を目指すかはまだ決めてない。取りあえずは大学生の際に辿った常磐線沿いに北へ向かう。
北海道までゆくには、東北本線経由のはくつるというのと、常磐線経由のゆうづるというのがある。いや、嘗てあった。常磐線経由というのは、当時、東北方面への貨物輸送がダイヤ過密の為にままならず、夜間を多用したらしい。その為、寝台特急が邪魔となるので、夜間は常磐線のほうへ迂回させ貨物を優先したということらしい。だから、夜行はゆうづるなのだろう。
出発点は上野である。遠距離は新幹線が主流となった現在では出発点は東京駅が普通だが、まだ新幹線は東海道にしか無かった時代は東北方面は上野発が常識だった。「上野発の夜行列車降りた時から～」の世界である。初日の昨日は北千住の先まで到達した。
上野の駅前には嘗て聚楽台というレストランがあった。上野駅前の看板の様な店だった。２Ｆにエスニック料理のバイキングを出している店があって、何度か足を運んだ。まだ日展が上野の森の東京都美術館で開催されていた頃で、朝から絵を観に行って、昼間駅傍の聚楽台などで食べて、また展覧会場に戻るというようなことをよくやっていた。
