norimakihayateの日記

バーチャル旅日記からスタート。現在は私の国内旅行史に特化しています。

浅田次郎・一路

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 この夏、とうとう浅田次郎氏の一路という作品を読み終えた。といっても上巻だけなのだが。

 2箇月前、図書館で予約を入れて確か15番目ぐらいだったと記憶している。それがつい先日やっと順番が廻ってきたのだ。ほぼ一晩で読んでしまった。

 

 一路は以前にも触れたことがあるが、このブログの構想の参考にした物語だ。江戸末期、岐阜の片田舎にある旗本の家来の息子が、全く未経験のまま殿様が江戸へ上がる旅の差配を一手に引き受けるその道中を描いたものだ。物語の中では岐阜の名古屋の先辺りから塩尻峠を越えて諏訪湖に出て、軽井沢を越えて江戸に向かう。その行程を12日間で抜けることになっている。

 私のバーチャル行脚では一日約1万歩を歩いて、東京から名古屋まで約1箇月だった。歩くことが仕事の参勤交代だから2倍から3倍のスピードということになるのだが、私のように平坦な舗装された道を散歩するのと違って、決して楽ではなかった筈だ。

 

 浅田次郎は泣かすのがとても上手い。独特の浅田節である。そこをそう突いて来るかといつも感心してしまう。講演を一度だけ聴いたこともあるのだが、話もさすがに上手い。乗せられてつい本を買ってしまいたくなる。今回はそれをぐっと堪えて、図書館での順番待ちにしたのだ。下巻はあと7人待たなければならない。

 

 いよいよまたバーチャルの旅に出ようと思っている。今度は嘗て大学生の頃に辿った北海道への旅に出掛けてみようと思っている。