(三原城古図)
昨日は尾道を出て、三原というところまでやってきた。三原には新幹線が停まる。しかも在来線と同じ駅である。昔、岡山と広島の間に新幹線の駅を作るのにどうするかということで、尾道とこの三原で誘致争いがあったそうだ。結局土地の買収がしやすい三原ということになったようなのだが、その後、尾道から少し外れたところに新尾道が出来た。やはり集客力では尾道には敵わなかったのだろう。
三原の駅は三原城の敷地の中に作ったそうだ。ホームからすぐのところに城壁跡が見える。このあたりも埋め立てが進んでいるが、城が現役の頃は、海に面している数少ない城のひとつだったようだ。防衛の観点より船便による権益のほうを重視したのだろう。
三原には帝人の工場がある。帝人、東レ、カネボウと嘗ては日本繊維業界を牽引してきた会社がある。あるいはあった。帝人のジンは人絹を意味し、東レのレはレーヨン、カネボウのボウは紡績である。ある意味判りやすい社名だ。つい最近、世界遺産となった富岡製糸工場が日本を牽引した時代の後を継いだ形になるのだろう。そして今や医薬医療用や炭素繊維などで世界を牽引しているそうだ。