関という三叉路を過ぎて相模湖までの一番高い峠まで到達する。バス停は新屋敷という辺りだ。３５年前に来た時に変速機のワイヤが切れたのはこの辺りだった気がする。ワイヤが切れてバネでギアが最トップ側に固定されてしまったのだが、少しだけ押して登ったら峠に出て後は下り坂が続いて助かった覚えがあるからだ。下り坂の途中で最初の自転車屋を見つけてすぐに入る。しかしそこには変速機用のワイヤは置いてないという。まだ変速機付きの自転車は一部のスポーツ車にしか普及していない時代で、ワイヤではない機械リンク式のブレーキさえ流通していた時代だった。
坂を降り切って三ヶ木という津久井のほうから来る国道４１３号線に合流するＴ字路まで来てすぐに二軒目の自転車屋を見つけて無事変速用ワイヤを入手する。
そこから緩いアップダウンの坂を繰り返して道志川を渡る大きな鉄橋に差し掛かる。道志橋という橋で、欄干から下を除くとかなり下に道志川が蛇行して流れているのが見える。川縁にキャンプしている人達が豆粒のように見えた。
