昨日は厚東から宇部を過ぎ、小野田までやってきた。
我々の年代では宇部、小野田と言えばすぐにセメントと浮かんでくる。よっぽど子供の頃から刷り込まれてきたのだろう。しかし、現在、宇部セメントとか小野田セメントというのを観る機会は全くと言っていいほど無い。
そもそもセメントというものを見る機会そのものが殆どない。昔はそこここにセメントの袋が置いてあったような気がするのだが、最近ではよっぽどマニアックなD.I.Y.趣味の人ぐらいしかセメントの袋を観る事は無い筈だ。
昔は普通に道路をセメントを運ぶトラックなどを見掛け、おそらくその車体に宇部セメントとか小野田セメントとか書いてあったのだろう。
調べてみると小野田セメントは既に存在せず、太平洋セメントという会社に吸収されている。セメント会社は日本の高度成長と共に合併吸収を繰り返し、どんどん社名は変わってきたようだ。
会社の業態も変化してきている。宇部と言えば宇部興産という名前が浮かんでくるが、昔はセメントも扱っていたらしいのだが、既にセメント部門は切り離し、今や大手総合化学メーカーで、より付加価値の高い特殊材料などにシフトしていて、高燃費用特殊タイヤ用ゴムなんかを作っているそうだ。
●●●● 訂正 ●●●●
と、7月26日に書いてしまったのだが、読者のどなたかから宇部興産はセメント事業を切り離したことはなく、現在も主力事業のひとつであるとご指摘を頂いた。
小野田セメントが無くなってしまったという事と、宇部興産が三菱マテリアルと共同で作った宇部三菱セメントという会社にセメント販売を移管した為、生産部門と研究開発部門しか残っていないという紹介記事を誤解してセメント事業そのものから撤退したのだと勘違いしてしまったらしく、明らかな間違いを記載してしまった。関係者の方々には深くお詫び申し上げます。
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写真は宇部や小野田ではなく、静岡の千本浜をサイクリングした際に、終点の田子の浦で偶々撮影した写真である。