平泉の中尊寺を出た後、再び東北道に乗ったところで遠野に行くことを思き、花巻まで高速を飛ばす。
柳田国男の遠野物語はその存在を知ってはいたものの、その時はまだ読んでいなかった。遠野物語は当時流行っていたフォークソングで知ったのだった。甲斐バンドの甲斐よしひろとごっちゃになってしまいがちなのだが、確か飛行船というグループの安部光俊という人が歌っていた筈だ。
「時刻表の地図を指で辿って」(あまり長く書くとJASRACからクレームが来るので)で始まるあの歌で、まさにあの頃同じような心境で居て心がシンクロしていた。車でずっと廻ったので、曲がり家などもじっくりは見られなかったのだが、笛吹峠を越える時、霧が出てきてとても印象的だったのが記憶に残っている。