昨日も暑い日で日差しも強く、一万歩稼ぐのがやっとだった。東郷、東福間、福間と越え千鳥というところまで来た。ここまで鹿児島本線はやや内陸部を走っていたがこの辺りから再び海の近くへ出る。
北九州地方には幼年期までしか棲んでいなかったが、この地方の人の郷土愛というのは途方もない理解を超えるものがあった。それを象徴しているのが無法松の一生と炭坑節である。
無法松の一生は、映画にもなっているし、テレビドラマでもやっていた。美空ひばり、村田英雄などの大御所が演歌でも歌っている。これがテレビなどに掛かると大の大人が夢中になって見入っていたり、一緒に歌いだすのが理解不能だった。小倉の車夫の話だったようだが、何がそんなに面白いのか判らなかった。
そして三池炭鉱を題材にした炭坑節。盆踊りの定番でもあったが、大人たちの夜の宴会となると必ずと言っていいほど、誰ともなく歌われ出し、茶碗を箸で叩いて囃すのだった。
野球でも西鉄ライオンズの人気は絶対的なものだった。特に稲尾、中西というのはエースというより英雄のようだった。