norimakihayateの日記

バーチャル旅日記からスタート。現在は私の国内旅行史に特化しています。

いよいよオペラ座 内部へ

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 オペラ座の内部に初めて入る。ガルニエ宮であるオペラ座には二つの顔があるように思う。一つはヴェルサイユ宮殿のような豪華絢爛な宮殿としての様式。もうひとつはオペラ座の怪人に象徴されるような、おどろおどろしい雰囲気だ。その後者の方に入口を入るなり遭遇する。何とも言えない、魑魅魍魎が跋扈していそうな妖しげな雰囲気がそこには存在するのだ。

 オペラ座の怪人を書いたガストン・ルルーは私の小学生時代からの大好きな作家だ。と言っても小学生時代に読んだのは僅かに「黄色い部屋の秘密」のみ。それでもあかね書房から発刊されていた少年少女推理文学全集に収録されていたこの作品は、何度も何度も図書室から借り出しては読んでいた。

 オペラ座の怪人と黒衣夫人の香りを読んだのは大人になってからだった。オペラ座の怪人はDVDで映画でも観た気がする。その時からオペラ・ガルニエはどうしても訪れてみたい場所だった。

 

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オペラ・ガルニエ

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 ルーブル宮に近いオペラ座は、ガルニエ宮とかオペラ・ガルニエなどと言われるようだ。別に新しく大きな新オペラ座が出来たからだ。新オペラ座は副都心のデファンスにあるものと思い込んでいたのだが、勘違いでバスティーユ広場の近くに出来たそうだ。

 オペラ・ガルニエにはすぐ傍までは何度も行っているのに中に入ったことは未だなかった。オペラ座の前のロータリーは広くて観光バスの発着所として使われていたので、我々も最初のパリ訪問や二度目の時などここで観光バスに乗り降りしている。絢爛豪華な屋根に鳩がいっぱい棲みついているのが印象的だった。

 

オペラ座へ

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 ルーブル美術館内のキャフェテリアで軽く昼食を採った後、今度は歩いてオペラ座を目指すことにする。

 ルーブル宮殿のすぐ北側の道路がリヴォリ通りと言って、初めてパリへ来た1986年に市内観光などを実施するパリ・ヴィジョンという旅行会社の事務所があったので何度も来た通りだ。そこを少し西へ向かうと北の方向へ真っ直ぐに伸びる道路がある。オペラ通りだ。この二つの道路が交わる交差点へ出るとオペラ座の威容が真正面に観て取れる。

 このオペラ通りの途中に日本人が経営するお土産屋がある。初めてパリを訪れた日本人がお土産を買うのに最適な(つまり日本人受けする)お土産が多数売っていて、我々もそこに立ち寄ることになる。

 

ダ・ヴィンチ・コードの世界

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 ダ・ヴィンチ・コードが世に出されたのは2000年をちょっと過ぎた頃だったと思う。私自身も小説も読んだし(TVを通じてではあるが)映画も観ているのだが、2002年にパリ南仏旅行をしたのは、その小説が世に出る直前の頃だった。しかし当時でも、ダ・ヴィンチ・コードに出てくるルーブル美術館の不気味な雰囲気は感じ取っていた。小説や映画では夜中にルーブル美術館の中を歩くシーンが出てくるが、もし一人で夜中に館内を歩けと言われたら、相当な恐怖を感じるような気がする。

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 昼間は人が大勢いるから普通に歩ける回廊も、誰も居ないなかであの物言わぬ石像の間を縫って一人で歩くのだとすると、魔物が何時、何処から出てきてもおかしくないように感じるのではないだろうか。

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ルーブルの大作

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 ルーブルの絵画の中には有名な大作も数多くある。壁一面を占めるような作品だ。最も有名、且つ私も好きな作品は「ナポレオンの戴冠式」と呼ばれているものだ。呼ばれているというのは、実は描かれている場面ではナポレオンが戴冠を受けているのではなく、ナポレオンの方が妻のジョセフィーヌに冠を授けているからだ。シーンは確かノートルダム大聖堂の内部だったと記憶している。作者は憶えていない。

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 こちらはもう一つの好きな大作で、聖書の中の一場面、カナの婚礼を描いたものだ。色んな人物がいろんな表情を浮かべているところは、ダ・ヴィンチの最後の晩餐にも似通うところがあるが、こちらはダ・ヴィンチのものではなかった筈だ。

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 そして次がこちらの作品が有名な「民衆を導く自由の女神」、ドラクロアの作品だ。中学か高校の世界史の授業で使う教科書のフランス革命の辺りの挿絵としてよく使われていた気がする。外国から持ち込まれた美術品が多いルーブルの中でも稀少なフランスで生まれた作品と言えるかもしれない。

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 最後が「メデュース号の遭難」というタイトルだったと思う。作者は何とかジェリコという人だったと思う。これも観る物を圧倒する迫力に満ち溢れている。この四枚を観れるだけでもルーブルへやってきた価値があると言える。

 

ルーブルの名画

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 ルーブルには勿論有名な絵画も数多くある。ルネサンス期のラファエロを始めとする宗教画から印象派まで多彩だが、教科書でしか観た事のない絵画を直接、目にすることが出来るのは何とも興奮するものだ。

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 その最高峰は勿論、ジョコンダ夫人、所謂モナリザだが、数十年前に日本で開催されたモナリザ展で多くの人垣をかき分けてほんの一瞬だけみることが出来たモナリザとは雲泥の違いがあった。

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ルーブルの彫像たち

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 ルーブルには幾つも有名な彫像がある。勿論最も有名なのはミロのヴィーナスだ。世界の国宝と言ってもいいような大美術品がさりげなく通路に置かれているのが感動ものだ。

 しかし私は最も好きなのは以前にも書いたかもしれないが、サモトラケのニケ像だ。

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背中の翼を広げて今にも飛び出そうとしている様子だが、頭部が無い。この頭部が無いことが却っていろいろ想像をたくましくさせるのだ。勝利の女神だというのも好きなポイントかもしれない。

 そしてもう一体、気になる像がある。

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 訪れた際には、説明書きを読んで何と言う像なのか分かっていたのだろうが、すっかり記憶から消え失せている。ネットで色々検索を試みてみたがなかなかヒットせず、ようやく見つけ出した。アテナかアフロディーテという女神なのではと思っていたのだが、メルポメネーというやはりギリシャ神話に出てくる女神の一人らしい。手にしている男の頭のようなものは誰の頭なのか結局判らずじまいだった。