函館図書館を出た後、ガイドブックにある有名なハリストス正教会を観に行ってみることにする。ロープウェイの乗り口を通り過ぎると緑の屋根の白い尖塔が見えてくる。ハリストス正教会はギリシャ正教の教会だが、これとは別にカトリックの教会もあるらしかった。
最初に古くてちょっと小汚い感じの教会が現れた。聖ヨハネ教会と書いてあっててっきりカトリックの教会だと思って中へ入ろうとするが鍵が掛かっていて入れない。ふと案内板を見ると集会と書いてあってカトリックではない新教の教会であることが分かった。
再び白い尖塔を目指して歩いて行くとハリストス正教会の前に出た。庭も綺麗に整っていて、イランかアラビアの宮殿のようにも見える。しかしここも門に鍵が掛かっていて中には入れそうもない。仕方なく塀に沿って歩いて行くと、小さな坂道があって上の方から見下ろせそうなので登っていくことにする。登っていくと案の定、教会そして港までがよく見渡せる。驚いた事に女学生がいっぱいいてスケッチをしている。そのうちの一人に話し掛けてみる。顔は鄙びているがどこか上品そうで、学校を訊いてみると白百合だという。箱根にもあるカトリック系のミッションスクールだ。それでカトリック教会の場所を訊く。
教えられたとおりに行ってみると、ハリストス教会のすぐ下にあって、当初はハリストスの一部だろうと思っていたものだ。こちらは暗い茶色でケルン大聖堂を思い起こさせる。付属の幼稚園のグランドらしき場所から入っていくことにする。
