マッサージが終わった後、少し日が翳ってきたのでホテルを出てお土産を捜すことにする。ホテルの前の通りには民芸品などを売っている店が並んでいる。私は実家の母用に、象嵌の入った木製の箸１０膳のセットを買う。これが約百円。妻は息子と息子の彼女用に散々迷った挙句、布製の文房具入れのようなポーチを選んでいた。ちょっと珍しいものとしては布製のマスクがベトナム市内では流行っていて、オートバイに乗りながら皆これを付けている。色もカラフルで、幾つか試しに買ってみる。
最後の夕食のレストランはもう決めていてカードが使えることが確認してあったので、その後はスーパーへ行って残ったベトナムドンを全部使ってしまうことにする。アーティチョーク茶、蓮茶、にがうり茶と日本では手に入らない数種のティーパック、ひまわりの種、緑豆菓子、各種果実のドライチップ、ドリアン味の飴、定番のお土産ケーキセット、それに水と麦酒を買ってベトナムドンを使い切る。最後にスーパーに行った時に持っていたのは２２万ドンだが、日本円にして８００円ちょっと。思えばベトナムに来て最後の食事とアオザイだけはカードを使ったが、それ以外は最初に空港で両替した１万円で全て賄えてしまったことになる。ベトナムおそるべしっ、である。
