さて、昨夜は根府川を出て、湯河原、熱海と越え、函南手前までやってきた。箱根路
で言えば、小涌谷から箱根駅伝コース最高地点を過ぎて、芦ノ湖畔元箱根から再び山を
登り、箱根峠辺りまで到着したことになる。
湯河原と言えば、蒲隆がある。いや、もうあったかもしれない。訪れたのは2002年
末、11年前の事だ。和食の鉄人、道場六三郎が絶賛したという料理長が引退して開い
ていた料理屋だ。声を掛けるのもちょっと怖いようなオヤジがひとりできりもみしてい
た。メニューも料金も決まったものはない。しかし、何気ないフライや饂飩が、こんな
美味しいのは食べた事が無いというような経験を出来る場所である。であったか?
熱海には老舗の旅館、新かどがある。熱海というより来宮に近い市街地から外れた所
だが、坂の途中にあって海への眺望は抜群だ。A宮様がお忍びで来られるという噂もあ
る。時々テレビドラマでもロケ地として登場する。名前は伏せていても独特のハッピで
すぐに判るのだ。
熱海を過ぎると、東海道本線はトンネルに入る。丹那トンネルだ。小学生の頃、日本
の三大トンネルというのを社会科の授業で習った。丹那トンネル、清水トンネル、日本
トンネルだったと思うのだが、最早はっきりしない。その後、青函トンネルなどもっと
大きなトンネルがどんどん出来てしまったからだ。日本トンネルはその後新幹線用のト
ンネルとして日本坂トンネルになったのではなかっただろうか。
一方の箱根路。芦ノ湖畔、元箱根から箱根峠へあがる道は、免許取り立ての頃は何度
も通った道だったが、就職して小金が出来てからは、もっぱらターンパイクを使うよう
になって、殆ど通らなくなった。三島や沼津へ行くのも、もっぱら東名高速を使うよう
になったこともある。
そんな箱根峠であるが、東海道本線の熱海駅付近まで、東海道1号線の箱根までは、
年に一度ぐらいは行く機会がある。しかしこの先となると、滅多に通ることはない道程
となる。