norimakihayateの日記

バーチャル旅日記からスタート。現在は私の国内旅行史に特化しています。

左沢(あてらさわ)線の気まま旅

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 帰りの奥羽本線はずっと各駅停車での旅だったようだ。山形を通過する一つ手前の北山形でローカル線の左沢線に接続している事に気付き、寄道をして、終点の左沢まで行ってみることにした。左沢と書いて「あてらさわ」と読むことはずっと前から知っていた。中学生の頃、ラジオの深夜放送を聴くことが一部で流行始めていて、私はオールナイトニッポン派だったが、他にパックインミュージック派とセイヤング派が居た。友だちの一人がパックインミュージック派で、金曜が面白いから是非聴いてみろと薦められて聴いてみたのが有名な那智・チャコ金曜パックだった。その中で山形に棲むリスナーがこの左沢線で同じ電車に乗る女学生に恋心を抱くという話の投稿があって、その話の記憶からどんな所なのか観てみたいと思ったのだ。

 片道1時間弱で終点まで行って一旦降りてから次の電車で戻ってくるというだけの時間的余裕しかなかった。車窓から見る景色もどうというほどの景色では無かったが、何故か最上川を渡る時には感動したのを憶えている。

 今日、偶々別の用で昔の古い日記を調べていたら、上記左沢線の投稿の中の一節を書き移した部分が出てきた。誰かの文章の引用なのかもしれないが朗々とした文章だった。

 「陽は出で、陽は入り、またその出でし処に歩みゆくなり。夜は去り、夜は来る。しかれども大地はとこしえに保つなり」

 こうして私の初の東北の旅路は終わったのだった。家に辿り着いたのは、家族皆が寝静まった夜中だったと日記には書かれていた。

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