norimakihayateの日記

現在は私の海外史に特化して記しています。私的な意見ははやてのHomePageへ書いています

バグによる立上り延期

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 昨日は信濃追分を出て隣の御代田までやってきた。

 

 マイコンによるエンジン制御のプロジェクトでは、もう一つ大きなバグ事件があった。私自身は直接的にはタッチしていないので、それほど思い入れのある事件ではなかったが、経済効果的にはかなり大きなものだった。

 

 私が担当していたエンジン制御プロジェクトが最初の車種の立上りを迎えてから数年経った頃、協力電子機器メーカーから新たな提案があった。私が担当していたシステムよりセンサー類をかなり簡略化して、同等の機能を大きく原価低減した上で実現出来るという画期的な新システムだった。ところが、量産立上りを目前に控えた頃に、似た様な幽霊現象が発生しだしたのだった。エンジンが突然不安定になり、最悪はエンストしてしまうという物だ。しかも何時それが起きるかが全く特定出来ず、起こる頻度も物凄く稀なのだった。

 

 会社としては、私が担当していた高価な古いシステムを流用するか、新たなコストの安いシステムを採用するか、選択を迫られたのだ。私にも意見を求められたと思うのだが、信頼性に一点でも曇りがあるのなら将来に禍根を残すことになるのでは、というような事を述べさせて貰ったような気がする。最終決断はその当時の開発部長、私が結婚する時に仲人をお願いした人であるが、その人に委ねられ、その新しいシステムの採用は見送られ私が担当していた古いシステムで立上ることになった。

 

 その新しいシステムがリベンジを果たしたのは2年後だった。結局やはり原因は、割込みバグと一般的には呼ばれるソフトウェア不具合だった。その不具合の解明と、問題はそれしか無いと言う証明に2年の月日が必要だったのだ。臥薪嘗胆というのは、将にこの事だと思ったものだった。

 

 その時の電子機器メーカーで新システムの開発リーダーだった男とはその後、盟友という関係になるのだった。