チャ・アムからの帰りは、あちこちに観光で寄った往きと違って直行で帰ったので、半日以上掛かった往きほどの時間は掛からなかったものの、バンコク市内はやはり大渋滞続きで、ホテルのほんの手前まできて、そこからが長かった。何とかサイアム・シティ・ホテルに辿り着き、荷物を預けた後、遅い昼となるタイスキの店へ連れて行かれる。タイスキは日本語なのか、タイ語なのかよく判らなかったが、日本のしゃぶしゃぶ鍋と寄せ鍋を足して二で割ったような料理だった。味付けは勿論タイ風の唐辛子とパクチーがふんだんに使われる。
チャ・アム・リージェントホテルにはプールが大きく分けて三つあった。そのうち二つはホテルの宿泊棟から歩いて行けるところにある。三つ目だけは、ビーチ沿いに500mほど行ったところに離れている。そちらのプールには、付属して専用のレストラン兼バーの建物もついている。そちらのプールへは定期的に行き来している小型バスのようなもので乗せていって貰えるのだが、この乗り物をテュクテュクと呼んでいた。タイ特有の乗り物で、定義的には三輪タクシーを言うらしい。日本でもモータリゼーションの黎明期にミゼットとか言う名のオート三輪が存在したが、あの手に座席を改造してくっつけたものと言った感じだ。もっとも30年位前の話なので、今でも使われているかどうかは判らない。
海外に出掛けた時ぐらいしかやらないゲームがある。ビリヤードだ。日本にも無い訳ではないが、わざわざやりに行こうという気にはならない。海外のホテルだと極普通に一室設けられていることが多い。子供がゲームすることは普通禁じられている。キューを誤って撞いてクロスを破ってしまうことがあるからだろう。しかし子供と一緒だと絶対にやりたがる。その為、ビリヤードをやろうと思うと子供が寝てしまってからの夜遅くということに自然となってしまう。
チャ・アム・リゾートホテルの裏にある巨大な池では釣りを楽しむことも出来る。ホテルのインストラクターが竿を用意してくれ、針、餌の付け方まで指導してくれる。池の中には鯉の仲間のような魚が居るらしいのだが、釣りをトライしてみた昼下がりの一時は、魚たちもお腹が空いていなかったのか、誰の竿にも一匹も引っ掛からなかった。
ホテルのロビーから一旦外に出て、椰子の並木沿いにフィットネスセンターの建物まで歩いていく途中にレストラン風の木造の建物があるのだが、入ってみるとそこはアイスクリーム専門の店だった。幾つもの種類のアイスクリームが入ったジャーが並んだアイスクリームスタンドが奥にあって、後はテーブルと椅子が並べられているというスタイル。外は結構暑いのでエアコンがギンギンに効いている。吃驚するほど空いていて、我々家族が入った時は他に数人のホテルの客が居るだけだった。サービスしてくれる女性はエキゾチックな出で立ちのタイ美人だった。