鳥屋を過ぎて、割ときつい急坂を登り切ったところで直角に道が曲がる。そのカーブは確かに記憶にあるものだった。もうそこは宮ヶ瀬湖のほとりに近かった。今度は緩い下りを進むと虹の大橋に出た。
虹の大橋と、やまびこ大橋の両方で写真を撮っていく。多少けぶっていたが、まあまあの景色だった。この頃から曇っていた空は晴れて、かんかん照りになってきていた。宮ヶ瀬湖の渕を辿るように廻っていくと、反対側に上りのサイクリストが目立つようになってきた。宮ヶ瀬湖が終わる土山峠で写真を撮りたかったのだが、大勢のサイクリストパーティが休んでいたので、そのまま通り過ぎることにした。そこからは一気の下り坂だった。柿ノ木坂と言ったと思う辺りで、関の辺りで追い抜かれた二人組らしきパーティが前輪を外して立ち往生している。調子に乗ってスピードを上げていて、トラブルを起したらしかった。ずっと下りだと思っていたが、煤ヶ屋辺りまでくると多少の上りも出てくるようになる。後ろから猛烈なスピードで追い越してゆくロードレーサーが一人いた。下り坂でも漕ぎっ放しで、勝手に先に行かせる。この辺りで膝の筋が痛み始め、あまり無理をしないようにする。尻の痛みもだいぶ強くなってきていて、時々は腰を浮かせて走るとだいぶ楽だった。家には９時４０分頃辿り着いた。４時間強だが、ユースホステル跡を捜したり、相模湖のモーテルを写しにいったりしているので、３５年前とほぼ同じ程度の時間で往復したことになる。
