norimakihayateの日記

バーチャル旅日記からスタート。現在は私の国内旅行史に特化しています。

2007年一日旅 ロードバイク鎌倉行き 4

 高校の同級生のN宅を出て今度は30年ぐらい前に結婚前の妻に教えて貰った謎の洋館を探してロードバイクを押しながら歩くことにする。地図を観ながらその場所ではと思ったところが崖崩れの惧れがあり立ち入り禁止になっている。そこで仕方なく、別の道から北条政子の墓目掛けて登ってゆく。

 北条政子の墓は見つかったが、その先がやはり立入禁止で、その場所かどうか確かめようがない。もうひとつの名所、高浜虚子の墓がみつからずに探しながら石段を下っていると、子供連れの家族が北条政子の墓を捜しているらしく、すれ違う。半分諦めかけて、横須賀線沿いまで戻り小町通を目指そうとして、線路を渡るトンネルに出くわし、この先ではと思って試しに向ってみると、駅へ行く道へ出てしまう。それで、今度はもう一人の同級生Tのひもの店鎌倉店を捜さねばと思い直し、駅の西側の筈と再び線路を渡ることにする。踏切が鎌倉駅のホームの北の端をぎりぎり通るところで、そこを渡ると、何かそこを通ったことがあるような気がしてきて、そのまま少しゆくと細い路地の右手になんと、30年前に観たのと全く同じ姿で古我邸が鎮座していた。

 衝撃に打たれながらも、後から歩いてくる家族がいたので、一旦通り過ぎ、デジカメのスイッチを入れて準備をしながら、Uターンして屋敷の前に戻り数枚の写真を撮る。周りは雑草が生え茂っていたが建物自体は荒廃している様子はなく、修理しながら棲んでいる気配があった。通り過ぎる人達からも「いい家だねえ。まるで映画に出てくるみたいだ。」などと感嘆の声があがる。

 家に帰ってから調べたのだが古我邸と表札のあったその家は一般には旧荘清次郎別邸というらしくジョサイヤコンドルの弟子が設計したとのこと。2007年に久々に訪ねた際には老婦人がひっそり一人で住んでいたそうだがつい最近はレストランに改築されて営業しているとのことだった。