山の斜面に建つ野鳥観察小屋へと続く丸木橋のある所の傍は石垣で囲われた広場のようになっているのだが、ふと十数年前にこの場所に子供を伴ってキャンプに来た時にキャンプ場の管理棟があった場所であることを思い出した。
野鳥小屋とは反対側の沢の上流のほうへ少し歩くと、道は無いのだが渓流の傍まで降りられる場所がある。妻はその場所で得意の石拾いをしていた。
管理棟跡地から山の斜面をみると何やら白っぽい塊を枝の先に付けた灌木がある。花の蕾らしかった。
家に帰っていろいろ調べてみるとどうも紙の材料となるミツマタの樹らしいことが分かった。
ミツマタの蕾を見つけた一か月後ぐらいにまたその場所に行ってみると山の斜面が薄っすらと黄色いもので蔽われていた。近寄ってみるとミツマタの花の群生なのだった。