この時の京都旅行は完全に観光ではなく、息子の引越の手伝いだった。しかし実際の業者を頼んでの引っ越し作業は我々が到着する前日に済んでいた。我々の主な役目は出て行った後のアパートの掃除で、敷金を出来るだけ多く取り返すのが目的だった。
新居は照明が付いてないことが事前に判っていたので、８年前に元のアパートに入居した際に取り付けたシーリングライトを外して新居のほうに取り敢えず一基だけでも付けておくようメールで指示する。息子は電気工事のような事は殆ど経験がないので作業に先だってブレーカーを落とすやり方から教えねばならなかった。古いアパートの方で照明を外すほうは割とすぐに出来たようだったが、新居の方への取り付け方が難航した。息子にローゼットの写真を撮って貰って私のほうはネットで照明器具の取説を確認し、何度か電話のやりとりをしながらやっと取り付けることが出来たようだった。
