私とM氏が信州ドライブ旅行をした頃は、まだ中央高速は影も形もない時代だ。私達が棲んでいた場所から信州を目指すとしたら真っ直ぐ行くなら国道20号ということになるのだが、その当時の20号はとても狭くてトラックばかりが多く走りにくい道路だった。先に紹介した車山高原での合宿旅行の際にもバスは狭い国道20号は利用せず、国道17号を北上して碓氷峠で軽井沢へ入ってから茅野方面へ向かったのだ。
しかしM氏と信州へ向かった際には、トラックの合間を縫うようにして国道20号線をひたすら北上していた。途中白樺湖へ寄道もしているが、目指したのは塩尻だ。塩尻の駅でその晩泊めて貰うM氏の友人を拾うことになっていたからだ。当初、その友人は塩尻に棲んでいるのかと思っていた。しかし冷静に考えてみると、M氏の大阪時代の友人なので関西圏からやってきたのだろう。中央本線で塩尻までやってきてそこで合流して一緒に信州に向かったのだろう。
この時生まれて初めて塩尻峠を超える。微かに雪が舞っていたのが印象的だった。