成田を11時過ぎに出発した日本エアシステム便は現地の午後1時過ぎに上海に到着した。上海には浦東というのと虹橋という二つの国際空港があるが、当時の残っている写真からすると、天井から白い棒状のものが幾つも垂れ下がっているのが特徴的な浦東国際空港の方に到着したようだ。
空港へはピックアップの為に若い営業課長がやってきていたが、同じ便に乗って来たらしい会社専務と関係会社社長の二人を待つことになる。アタッシュケース一個の私と違って大型スーツケースを持参してきている彼らはバゲージクレイムで散々待たされたのだ。
出張は身分の高い者ほど後にやってきて、下っ端になるほど早目にやってきていた。部長階級の私は、ただ単に急遽代理となった為にビザ取得が遅れたので、専務等と同時期になっただけだった。