１９９９年の海外家族旅行は予約で出遅れた為に難航するかに見えたのだったが、ビンタン島のホテルの洗濯も、延泊付きオプションも、シンガポールでの特約観光ツアーも、旅行会社側の希望とこちらの希望が示し合わせた訳でもないのにぴったりで、旅行会社の出来ればこうして欲しいというのが、ことごとくこちらが出来ればこうして欲しいというのと合致していた。
更にはこのツアーはH.I.S.で申し込んだのだが、ツアーを組んでいたのは他の旅行会社でH.I.S.は斡旋だけしていた。そのツアーを組んでいた会社では予約者にキティちゃんのぬいぐるみがサービスで付くようになっていた。シンガポールとキティちゃんが何の関係があるのか判らなかったが、後にキティちゃんは日本のオリジナルなキャラクターだが、シンガポールでキャンペーンをやっていて、当時絶大な人気があったらしい。私自身はたいして魅力も感じなかったのだが、予約の確認の電話の際にH.I.S.の担当者が「この人形は人気で数が足りなくて、本当は予約者全員に付くのですが、出来れば子供さんの分だけに出来ないでしょうか」と訊いてきた。私はどうでも良かったが「家族に一応聞いてみないと。」とその場での即答を避け、その後を妻に預けていたらしっかり家族四人分を貰っていた。妻が言うのには、おそらくH.I.S.の女子社員かなにかがこのぬいぐるみを欲しがったのではないかと言うのだ。真相は判らないが如何にも有りそうな話ではある。その時貰ったぬいぐるみはその後どうしたのか今では全く判らない。
