1999年の夏のバカンスの予約は昏迷極まるものだった。そもそも夏に家族で海外のリゾート地へバカンス旅行をするのはもう止めてはいいのではという空気が家族の中にも流れていた。長女が小学校を卒業して、そろそろ家族旅行というものにあまり賛同しなくなっていたこともある。
夏のバカンス旅行を止めにしてもいいかと思っていた初夏に、会社でのトラブル対応で、徹夜や休日出勤が続いていたこともあり、私自身としては海外旅行でもしないとやってられないという気分になっていた。そんな中でH.I.S.の門を叩いたのだった。
例年の夏のツアーの予約時期を過ぎていたこともあり、普通のリゾート地、航空会社は殆ど予約で既に埋まってしまっていた。そんな中でかろうじて見つけたのが、シンガポールとインドネシアが共同開発をしたというビンタン島のツアーだった。