昼食にメイン州のロブスターを食した後は、定番のショッピングモールへ連れてゆかれる。今では日本でもららぽーとなど大型ショッピングモールは珍しくなくなってきたが、当時はその大きさに目を見張ったものだった。四つの大きなパビリオンが中庭を挟んで複雑につながっていて、その外側を広大な駐車場が取り巻いているという構造になっていた。
あまりに駐車場が広大なので、赴任した駐在員は必ずと言っていいほど赴任して間もない頃に自分の車を駐めた場所を忘れてしまい、半日ほど掛けてさがす羽目になるのだという。C7などの区画を示す番号を必ず憶えておかねばならないのだと教えられたが、我々は車を運転する訳ではないので不要な情報ではあった。
まだデトロイトに来たばかりで、お土産を買うには早かったので、私はアメリカでないと手に入らないものを自分用のお土産に買うことにした。私が選んだのはアメリカンフットボールのボールだった。その当時は日本では滅多に目にしないものだったからだ。