昨日は事情があって、一日家で待機しなければならず、2千歩余りで終わってしまった。それでも日豊本線では高城(たかじょう)から一駅、牧まで辿り着くことが出来た。
ノートルダムの石の角がもう擦り減っている長くて暗い螺旋階段を280段ほど登ったところで二つの塔を繋ぐバルコニーのような場所に出る。身廊、翌廊の屋根より若干高いぐらいの場所にある。そこからはパリの街が一望出来る。パリには街を見下ろせる名所が幾つもある。サクレクール寺院の頂上、凱旋門の上、そして勿論エッフェル塔。しかし、ノートルダム大聖堂のこの場所から観るパリの街が一番美しいと私は思う。
このバルコニーのような回廊にあがると、地上からはよく見えなかったガーゴイルがはっきりと見てとれる。ガーゴイルは大聖堂の壁面から突き出た石で出来た雨樋で、その先頭部分には怪物の頭が彫刻されており、その口から屋根を伝ってきた雨水を外側へ落とす仕掛けになっている。
ガーゴイルに似たものでバルコニーの手摺りの傍などに幾つか怪物の像がある。こちらは雨樋にはなっておらず、ガーゴイルとは呼ばないそうだ。おそらく魔除けなのだろう。
ノートルダムの上から西側を望むと、鋭く尖った尖塔が見て取れる。サントシャペル聖堂のものだ。この景色を油絵で描いたものをちょうど一年ほど前のこのブログで紹介しているが、次の画像はその元になったものだ。