昨日は青海(おうみ)から一駅分だけの親不知(おやしらず)まで到達した。
前日の話から少し遡るのだが、まだ自分用のマックを持っていなかった90年代前半、会社内だけでマックを使っていたのだが、その頃とても重宝しているアプリケーションソフトがあった。マックドローという絵を描くソフトだ。これはとても使い勝手のいいソフトで、その前までIBMのものだと思うのだが、大型計算機によるCADソフトで絵を描くより何倍も速く楽に描くことが出来たのだった。瞬く間にマックドローは職場で普及していった。
今現在、資料を調べると、マックドローはその後、クラリスドロー、アップルワークスへ進化していったとある。私が自分用のマッキントッシュを手にした頃にバンドルされていたのはクラリスワークスというソフトだった。その名が無いのは、元々クラリスはアップルが作った子会社で、クラリスドローを含めワープロ、表計算ソフト、簡易データベースなどを包含したソフトがクラリスワークスと言う名で標準装備されており、その後クラリスという会社はアップルに吸収されたので、私が多用していたクラリスワークスがそのままアップルワークスとなって引き継がれたのではないかと想像している。
クラリスワークスはマック時代、ウィンドウズ時代を通じて私自身が最も多用したソフトではないかと思われる。何故かと言うと、元々マック用のソフトだったのだが、ウィンドウズ上でも動くクラリスワークスが発売されたからだ。このおかげで殆どのマックでの情報財産をウィンドウズにファイル変換で引き継ぐことが出来たのだ。
しかもマック上、ウィンドウズ上に限らず、クラリスワークスで動かせるソフトは、軽くて速かった。既に会社ではウィンドウズ系しか使われなくなっていた2000年以降でも、こっそり自分のデスクトップ機にウィンドウズ用のクラリスワークスをインストールしていて、大至急の報告資料を作成しなければならない際には、クラリスワークスを使って文章と図形を描き、それをウィンドウズ系にイメージ画像として移し替えて使っていたこともある。作業をするスピードが圧倒的に速かったからだ。
最後の画面は以前に触れたマックのハイパーカードで作成した紳士録を、クラリスワークスの一機能であるクラリスインパクトで再生したもの。クラリスインパクトはハイパーカードほどのスピードでは動かないものの、ウィンドウズのパワーポイントに相当する機能を持ったソフトだったからだ。