昨日は細岡から一駅だけ進んで塘路(とうろ)というところまでやって来た。
ガットギターはカルカッシ教則本から始めて中学時代は主にクラシックの曲を練習していたが、中学後半から高校生にかけてはアメリカのカレッジフォークに端を発してフォークブームが巻き起こり、フォークソングなどをコピーし始めた。いわゆるスリーフィンガーピッキングなどの弾き方で、ピーター・ポール&マリーや、サイモンとガーファンクルなどがお手本だった。
大学に入った時に、以前にも触れたが軽音楽系のサークルに入会することになる。このサークルでグループを組みたくて、ガットギターではない、所謂フォークギターを新たに購入することにした。
ギターは幾らでも高いものがある。大学生になって家庭教師のアルバイトも掛け持ちして多少懐は豊かになったが、オーディオ、レコード、一人旅の旅行代金等々、金の出て行く宛も幾らでもあった。それでギターは欲しいものを選べる状態にはなかった。
当時、音楽誌などに、海外の有名なブランドのコピー品で日本で作られた安いギターがいっぱい宣伝で紹介されていた。冒頭の画像はそんな広告のひとつだ。
マーチンD-28、D-45、ギブソン・ハミングバード、ダブなど。エレキギターではフェンダー・ストラトキャスター、テレキャスター、ギブソン・SG、レスポール等々・・・。
それらは海外有名ブランドで何十万もする。それらの日本版コピー品であっても数万はざらだった。品質もそれなりに日本製は悪くはなかったようだ。
結局買ったのはもう一ランク下げたクラスの、シルエットだけマーチンD-45と同じドレッドノートというタイプのものにした。ブランド名は確かピアレスと言って、全くの無名品だと思っていたが、今ネットで調べてみると、飯田楽器製作所というところで造っていたPeerlesとかPirlesとかいうブランドでそこそこの品物ではあったようだ。