norimakihayateの日記

現在は私の海外史に特化して記しています。私的な意見ははやてのHomePageへ書いています

サイドフォースキャンセラー

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 昨日は豊頃を出て、次の新吉野という所まで到達した。

 

 昨日、サンスイの4ch対応プリメインアンプを自分の最初のコンポーネントステレオとして購入したと書いた。その際に、その機器はCD-4システムにも対応していたと書いたのだが、これには若干の誤りがある。購入前に大学生協で入手したカタログには確かにそう記載されていたのだが、購入後に機器を実際に観てみたらCD-4の変換機能は搭載されていなかった。カタログ作製時の勇み足だったらしい。その時、私は人生で最初で最後(まだこれからの事は判らないので最後では無いかもしれないが)のクレームをメーカー宛に送り付けた。数箇月後、突然メーカー営業担当の訪問を受け、お詫びと共に、CD-4デモデュレーターなる物を手渡されたのだった。担当曰く、カタログは記載誤りがあったということだった。お詫びの為にCD-4への変換モジュールをお渡しすることでお許し願いたいという話だった。そこまでして貰えるとは思っても見なかったので快諾した。

 

 その品物は、どう観ても本来の商品には見えなかった。汎用の筐体ボックスを使って作られた試作品のようにしか見えなかった。ビクターが開発したCD-4システムなので、ライバルメーカーであるサンスイは研究の為にCD-4コンバーターを試作はしていた筈だ。そのうちの一つを持ってきて呉れたのらしかった。私はサンスイのその姿勢を真摯な物と受け取ったのだった。そのCD-4コンバーターは、冨田勲氏の月の光を始め、展覧会の画、火の鳥から惑星に至るシンセサイザーの4ch録音になる一連のレコード再生に使用されたのだった。

 

 CD-4再生機能は搭載されていなかったものの、サンスイのプリメインアンプはビクターのアンプに買い替えるまでずっと愛用していた。一緒に購入したレコードプレーヤーも長く愛用し、レコード時代が終焉を迎えるまで使い続けたものだった。何という物を使っていたのか、最早何も資料となるものは残っていなかったのだが、ネットの画像と自分の記憶を擦りあわせながら、おそらくこれだろうと思ったのが、冒頭の画像の品物だ。この商品の発売時期からすると、買ったのはもう少し前なので、機種番違いの兄弟機種なのだろう。

 

 このレコードプレーヤーの特徴は、微細な調整機構にある。トーンアームに付けられた糸吊り式サイドフォースキャンセラーは3段階の調整が出来た。ラテラルバランサーは、錘の位置を自分で微調整するものだった。針圧を調整するバランサウェイトは、やじろべーのように平衡を取った後、何回転戻すと何mgという所望の針圧を実現できるというものだった。トーンアームをレコード盤に降ろす機構としてはオイルダンパーを使ったリフターも装備されていた。音質はともかくも、マニアの心をくすぐる装備には溢れていた。

 

 このプレーヤーを手放すことに決心させたものには、レコード針の入手困難という事情だった。2000年を過ぎて少ししてこの決心をした。不燃ごみとして出す際に、分解してみて、この機器のインシュレータやマウント構造の制振性へのこだわりの造りを知って、改めて感動したことを今でもよく憶えている。