昨日は九産大前から出発して香椎、千早、箱崎と過ぎて、吉塚というところを越えた。博多まであと一歩という所である。
香椎は由緒ある場所だという。神宮皇后を祀るという香椎宮というのが嘗てあったようだ。古事記、日本書紀の世界である。
香椎はまた松本清張の「点と線」にも出てくるそうだ。そうだというのもいい加減だが、確か読んだ筈なのだが全く思い出せない。
松本清張は自分等がまだ子供の頃、母親がよく読んでいたので憶えている。推理小説を読むようになって、自分も読んでみたのだが、なかなか感情移入出来なかった。子供の頃、松本清張の推理ドラマをテレビでやっていた。まだモノクロの時代で、何となくおどろおどろしくて、怖くて全部は観れないでいた。そんな恐怖の記憶がこびりついているのかもしれない。
感情移入しやすいのは宮部みゆきだ。つい最近、宮部みゆきの小説によく出てくる隅田川沿いの界隈を歩くツアーに参加してきた。浅草寺を出発して幾つか由緒ある神社仏閣を解説を聴きながら巡ってスカイツリーの麓まで歩いてゆくというものだ。宮部みゆきのせいか、ちょっと薄暗い木陰の奥とかに死体が転がっていそうな気がしてくるのが不思議だ。