八幡から黒崎、陣原を越えて折尾というところまでやってきた。
八幡には小学校１年の夏休みまで棲んでいた。電車、汽車好きの自分だったがＪＲの前身である国鉄には当時殆ど乗る機会はなく、専ら電車と言えば路面電車の西鉄だった。カトリック教徒の家に育ったので、日曜と言えば、自宅から商店街を抜けて、西鉄の路面電車が走る通りを渡り、丘陵地の途中に建つ教会まで毎週出掛けたものだった。その帰り路に路面電車沿いにあったデパート、おそらくは西鉄デパートに立ち寄ったのだったかもしれない。井筒屋というデパートがあったのを微かな記憶の中で憶えているが、それは近隣の中都市、八幡か小倉だったかもしれない。いずれにしても遥かな忘却の彼方にある。
