横川を出て碓氷峠をひたすら登る。昨日は東京から144km地点。軽井沢まであと4kmほどだ。
碓氷峠は、その昔旧道をバスで越えたことを記憶している。その当時はバスも非力で、一気には登れず、途中のドライブインで休憩していた。オーバーヒートして乗客が降りて押したというのも経験した気がする。道路は完全には舗装されておらず土埃りが舞い立ったような気もするし、バスはボンネットバスだったように思う。しかし全ては虚ろな記憶になってしまっている。小学生だった筈の自分は何故碓氷峠を越えたのだったろうか。おそらくは軽井沢近辺での林間学校の類だったのだろう。
社会人になってからは専ら自分の運転で、碓氷バイパスのほうを昇った。稜線に見えるアメリカのモニュメントバレーみたいな妙義山が目に焼き付いている。高度計を付けていた時期もあって、確か峠は1000mぐらいだったように記憶している。
そして今は殆ど新幹線のトンネルで越えてしまう。味気ないものだ。