仁和寺と言えば思い出すのが、「仁和寺にある法師・・・」のくだり。兼好法師の徒然草の一節である。この一節のせいで、仁和寺というお寺を忘れられない。しかし、その先が何だったか、初めて習った時から幾星霜。すぐに続きが出て来ない。確か、木に昇って降りてくる時に・・・、あれっ?
高名の木登りと言ひし男とごっちゃになっている。仁和寺のほうは、「先達はあらまほしきことなり」のほうだった。
京に好きな場所巡りになって、一番に挙げた金閣寺に行く際には必ず寄るのがこの仁和寺だ。ここも悪くない。特に山門に据えてある仁王像が秀逸だ。
確か、初めて訪れた時に、金閣寺を巡ったのが夕暮れ間近で、仁和寺に戻って来た時にはすっかり陽が暮れていた。そんなせいか、夕闇せまる中に黒いシルエットの山門が頭に強く焼き付いている。